明剱神社の不動明王と役行者
明剱神社は岡山県矢掛町下高末の明剱山山頂にある。この神社の北西側にある高さ約8メートルの巨岩に磨崖仏が彫られている。向かって左(写真左)に不動明王(高さ約70センチ)、右(写真右)に役行者(高さ約65センチ)が彫られている。江戸時代末期の作とされ、あまり精緻な彫りではないが、風化が加わって返って深い味わいがある。この神社には他にもたくさんの大岩があり、かつては正月に地区の人々が上って来て、日の出を拝む習慣があった。これらの巨岩あるいは山自体が、盤座であったようだ。今は、秋祭りに当番と総代数人が参拝するだけで、盤座の存在も太陽を拝む習慣も忘れられようとしている、ということだ。 |