山崎の六地蔵と不動明王

 

六地蔵全景55

山崎不動明王57 六地蔵の一つ58

岡山県総社市の下原の磨崖仏だ。高梁川の支流の新本川の土手下の農道のそばにある。大岩に屋根がつけられていて、左に不動明王、右に六地蔵が彫られている。かつては伊予部山の断崖の一部であったが、高梁川改修工事で大量の岩石や土砂が採取されたため、今ではこの岩だけが取り残された形になっている。六地蔵は室町時代前期の応永5年(1398年)に造られたもので、お堂の柱には2000年に付けられたと思われる「六地蔵齢602年」の札がかかっている。丸みのある体つきと温和な顔を持つ像容は、県下の地蔵石仏の中でも秀作の一つと考えられている。左の不動明王は、こちらの方がいかつい顔をして威張っているように見えるが、実は六地蔵より後で造られた後輩というわけだ。

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