戸島神社の岩 乙島の戸島神社の境内に、いつのころからか1つの岩がある。江戸時代の中期、境内拡張工事で、石工がクサビ穴を掘ったところ、数個の穴から赤い血が出てきて、工事ができなくなったという。仕方なく、岩はそのまま同じ場所に置かれていたが、その後も祭礼のたびに取り除いた方が良いとの声があがり、他の石工に依頼することになった。しかし、今度もやはり、クサビ穴を開けると、血が出始め、石工は驚いてお詫びに祠を建てた。そして、享保5年(1720年)には鳥居を奉納して、岩殿神社として祀った。現在でも、岩の東と西に数個ずつのクサビ穴が残っているという。 (参考)ザ玉島:ホームページ 岩は戸島神社境内の真ん中やや東寄りの以前と同じ位置にある。科学万能の時代でも、この岩を動かすことはできない。 岩殿神社。祠よりご神体の方が大きく、中に納まらないところが面白い。一体どのようなご利益があるのだろうか。 岩の西側。血がにじみ出たクサビ穴が数個残っているという。何が起こったのか、もう一度見てみたい気がする。 岩の東側。こちらにも数個の穴が残っている。人知の及ばない物こそ、神に近いものであり、こうして祀られるに値する。 |