石田の毘沙門天

岡山県真備町尾崎石田にある石槌山(165メートル)の頂上の大岩に彫られている磨崖仏・毘沙門天。室町時代後期(15世紀終わり〜16世紀半ば)の作といわれ、戦国時代に毛利氏が武運の守護神として、戦勝を祈願して作ったものと考えられている。5メートル四方の巨岩面に彫られた、邪鬼を踏みつけた高さ1.7メートルの像で、大変迫力があり、ベンガラの朱色が青空に映え、大変鮮やかで美しい。毘沙門天は石田の人々よって大切に守られ、正月には集落でそろって参拝し、祈願の儀式が行われている。

 

 

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真備町石田の集落の端に毘沙門天への登山道があり、案内板が立っている。

 

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しばらくは林の中を進むが、頂上に近くなると岩が多くなり、道もかなり急勾配になって、つかまるためのロープが準備されている所もある。

 

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15分位で毘沙門天に着くと、一気に視界が開け、眼下に石田の集落がある。その向こう側に旧山陽道とそれと並行して流れる小田川を俯瞰して望むことができる。西側遠方には、庄氏が建てのち毛利の居城となった猿掛城跡が見える。

 

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