海徳寺の観音

 

 

 

 

 

岡山県倉敷市玉島の良寛修行の寺である円通寺の南西にある海徳寺を中心として、坂東・秩父観音霊場が設けられている。この霊場は、海徳寺第十三世の即法玄中和尚が、江戸時代後期の嘉永四年(1851年)に開創したものと伝えられている。近くの円通寺を中心とした西国観音霊場と合わせて、百観音霊場として信仰されている。このうち、海徳寺秩父霊場の第十八番〜第二十番、第二十二番の四体が磨崖仏となっている。この四体は、海徳寺西側の西の岡と呼ばれる山中にある高さ八メートル幅六メートルの巨岩に彫られている。この磨崖仏の場所からは、南に源平水島合戦の古戦場が俯瞰でき、さらに玉島港から水島臨海工業地帯や瀬戸内の島々まで美しいパノラマ景観を楽しむことができる。

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