松山長昌寺地蔵石仏

 

長昌寺地蔵56

花崗岩の巨大な自然石に彫られた磨崖仏。高さ2.6メートルの花頭窓風の中に、身長1.66メートルの地蔵菩薩立像が彫られている。刻銘から、室町時代初期の応永19年(1412年)に松山長昌寺の僧が造立したことがわかっている。この磨崖仏は近くの崖の上にあったが、天保7年(1836年)の地震で転落して横倒しになっていたのを、幕末(1850年ごろ)に地元の人々が引き起こして現在のようになったといわれている。

この石仏は、JR吉備線の大安寺駅の北西の大安寺字地蔵下にある。町の家の連なる中に、地蔵堂を建てて祀ってあり、注意して通らないと見過ごしてしまう。地蔵そのものは堂の奥の外側にあって、堂内から姿をうかがうようになっている。地元の人々からは、お地蔵さんと呼ばれて大切に守られている。

 

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