高瀬通し

 

はぜの木57

水路の通り58

高瀬通しは全長9.1キロ、幅57メートルの運河で、下り船には備中北部の農産物が、上りには海産物が積まれていた。船には34人が乗り込み、親方は船に残って棹を川底に突き立てて船を進め、小船頭と呼ばれる曳き子が、綱を肩にして両岸から引っ張った。高瀬通しの水はいつもきれいで、多くの魚がおり、川沿いの人々は朝は顔を洗い、鍋の米をとぎながら会話を楽しんだ。初夏の夕暮れには岸を蛍が飛び交い、夏には子供たちは水浴を楽しんでいた。今は幅も狭くコンクリートで固められ、魚も蛍もいなくなってしまった。土手に国境いを示すはぜの木だけが昔のまま残っている(写真上)。玉島港に近いあたりでは、埋め立てられて道路になってしまったところもある(写真下)。トップ 2 3

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