浮洲岩

 

浮洲岩54

浮洲岩56

岡山県倉敷市の藤戸の田園地帯の真ん中に浮洲岩はある。藤戸海峡が東西に通じていた頃、海の真ん中で浮き沈みしていた場所である。海峡の難所として知られ、寿永3年(1184年)127源平両軍が戦った古戦場としても有名である。歳月が経ちこのあたりは平野と化し、備前蕃が干拓したが、浮洲岩の沼澤はそのまま残して海峡の昔を伝える史跡とした。岩といっても今大きな岩やたくさんの岩があるわけではない。区画された領域内に記念碑と標石が残るのみである。標石は熊沢蕃山の書と言われ、正保2年(1645年)の造立銘がある。ここにあった岩は豊臣秀吉が持ち帰り、京都の醍醐三宝院に配して主人石に立て、藤戸石として天下の名石と言われるようになった。

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